初めは断っていたのですが、年末から年明けにかけて白金の値は例年必ず上がりますと言って様々な資料やデータを見せられ、本当に値が上がるかのような説明をされ、本当にそうかもしれないという思いになりました。そこで、現物なら大きなリスクはないだろうと思って、白金の現物を少しだけ購入しました。その後、購入の手続ということで上司のYさんという人がやってきて、商品先物取引の勧誘をされました。Yさんは、地金を購入しても自宅に置いておくだけではもったいない、商品先物取引はレバレッジの大きい取引で、持ち続けるだけで、値が上がった時点で仕切れば大きな利益が出る、などとしきりに勧誘をしてきました。そのため、私は持ち続けているだけでいいのならと思い、資金を用意して始めることにしました。なお、その際、必要な手続きなのでと言われ、いろんな書類にサインをさせられました。
そのようにして取引が始まりました。初めは少し利益が出たので喜んでいたのですが、そのうち、持ち続けているだけで良いと思っていたのに、Yさんから電話が頻繁にかかってきて、売り買いを勧められるようになりました。私はプロが言うのならと思い、その通りに従っていたのですが、毎日のように取引があるため、だんだん何がどうなっているのかわからなくなってきました。そのうち含み損が増えてきたため、Yさんは保険の為に売りも建てましょう等と言って、売り買い両方の玉を建て(両建て)、頻繁に取引を行いましたが、損益状況はよくなりませんでした。それでも私は、よく分からないので、プロであるYさんの言うとおりに従う他ありませんでした。そのうち、暴落したので明日までに100万円入れてくださいなどと言われ、考える時間もないまま入金を迫られたり、一日のうちで何度も玉を建てて仕切ったり、また玉を立て直すというような、小刻みで頻繁な取引が毎日のように行われました。
私は素人なのでどうしてよいかわからず、Yさんに頼り切りの状態でしたが、余りに損が膨らんできて、これ以上は資金を出せなくなりました。私はYさんにもうやめたいと何度も言ったのですが、「相場はこれからが本番です」「今やめるとこれまでの損がすべて確定しますよ」等と言ってなかなかやめさせてくれませんでした。しかし、私はもう先物のことで頭がいっぱいになり、「また暴落したらどうしよう」「もうお金がない」などと不安にさいなまれ、仕事も手につかない状態になってきたため、最後は勇気を出して強く言い、結局損を確定してやっと手仕舞いしてもらいました。終わってみると、私の損失のほとんどは、X社の手数料として取られた分だったようです。
私は、こんなに頻繁に取引を行うとは思っておらず、Yさんから言われるがままに引を行い、何度も入金をさせられ、やめたいと言ってもやめさせてくれなかった結果、X社の手数料によって多大な損失を被りました。納得がいかないのですが、私はあきらめなければならないのでしょうか。
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両建てグラフ
両建てとは同じ商品について売りの取引(玉)を建てつつ、買いの取引も建てることです(売りと買いが逆の場合もあります)。
この取引をすることによって、手数料のみを取られてしまう結果になることがあります。
このグラフは、上下で売りと買いの取引状況を表しており、両建て状況を図に表したものになります。
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