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先物取引被害とは

「客殺し商法」という言葉をご存知でしょうか?
「客殺し商法」とは、先物取引業者が、手数料稼ぎのために顧客に無意味な取引を行わせたり、顧客の取引と相反するような取引を自社の取引として行うことで自社の利益に転化するなど、顧客を食い物にして自社の利益を上げる手法のことです。
 
商品先物取引はもともとリスクが極めて高い取引であるため、素人が行えば、損失を被ることが多いのです。それにもかかわらず、先物取引業者に勧誘されて取引を始めてしまい、上記のような「客殺し商法」によって、経済生活が破壊されてしまうほど多額の損失を出してしまうケースが後を絶ちません。
 
客殺し商法による代表的な被害パターンは次のようなものです。

 

① 勧誘段階

まず、電話などで勧誘され、「学校の後輩、同郷」などと言われ、無下に断るわけにもゆかず、当初は断わっていても、結局は面談をさせられ、取引を迫られます(電話をなかなか切れない優しい人ほど付け込まれやすいのです)。
 勧誘の仕方も「絶対に儲かる」「今が底値」「損はさせないから、私に任せて下さい」というような断定的な言葉を用い、他方リスクの説明はあまりなされません。
 

② 取引段階

最初の取引は利益が出ても、利益金はもらえずに建玉を増やされる、ということを繰り返され、数か月で何十枚もの過当な取引をさせられます。その後、「値が下がった」「保険のために両建てしましょう」等と勧誘され、「直し」「途転」「日計り」「両建て」などの特定売買をどんどんさせられ、その都度手数料を取られるうえ、損失はますます拡大していきます。
 

③ 取引終了段階

「取引をやめたい」と商品取引員に言っても、「今やめると、これまでの証拠金がなくなりますよ」等と言って取引を継続させられ、ますます被害を拡大させられます。
 
このようなケースでは、裁判所もその違法性を認めており、損害賠償請求が認められる可能性があります。

典型的な相談事例

 私はA社に勤める会社員です。ある日、職場にX社という商品先物取引業者から、若い営業マンが電話をしてきて、金や白金の地金を買いませんか、損失限定取引(スマートCX)を始めませんか、と勧誘をされました。 

 初めは断っていたのですが、年末から年明けにかけて白金の値は例年必ず上がりますと言って様々な資料やデータを見せられ、本当に値が上がるかのような説明をされ、本当にそうかもしれないという思いになりました。そこで、現物なら大きなリスクはないだろうと思って、白金の現物を少しだけ購入しました。その後、購入の手続ということで上司のYさんという人がやってきて、商品先物取引の勧誘をされました。Yさんは、地金を購入しても自宅に置いておくだけではもったいない、商品先物取引はレバレッジの大きい取引で、持ち続けるだけで、値が上がった時点で仕切れば大きな利益が出る、などとしきりに勧誘をしてきました。そのため、私は持ち続けているだけでいいのならと思い、資金を用意して始めることにしました。なお、その際、必要な手続きなのでと言われ、いろんな書類にサインをさせられました。


 そのようにして取引が始まりました。初めは少し利益が出たので喜んでいたのですが、そのうち、持ち続けているだけで良いと思っていたのに、Yさんから電話が頻繁にかかってきて、売り買いを勧められるようになりました。私はプロが言うのならと思い、その通りに従っていたのですが、毎日のように取引があるため、だんだん何がどうなっているのかわからなくなってきました。そのうち含み損が増えてきたため、Yさんは保険の為に売りも建てましょう等と言って、売り買い両方の玉を建て(両建て)、頻繁に取引を行いましたが、損益状況はよくなりませんでした。それでも私は、よく分からないので、プロであるYさんの言うとおりに従う他ありませんでした。そのうち、暴落したので明日までに100万円入れてくださいなどと言われ、考える時間もないまま入金を迫られたり、一日のうちで何度も玉を建てて仕切ったり、また玉を立て直すというような、小刻みで頻繁な取引が毎日のように行われました。


 私は素人なのでどうしてよいかわからず、Yさんに頼り切りの状態でしたが、余りに損が膨らんできて、これ以上は資金を出せなくなりました。私はYさんにもうやめたいと何度も言ったのですが、「相場はこれからが本番です」「今やめるとこれまでの損がすべて確定しますよ」等と言ってなかなかやめさせてくれませんでした。しかし、私はもう先物のことで頭がいっぱいになり、「また暴落したらどうしよう」「もうお金がない」などと不安にさいなまれ、仕事も手につかない状態になってきたため、最後は勇気を出して強く言い、結局損を確定してやっと手仕舞いしてもらいました。終わってみると、私の損失のほとんどは、X社の手数料として取られた分だったようです。


 私は、こんなに頻繁に取引を行うとは思っておらず、Yさんから言われるがままに引を行い、何度も入金をさせられ、やめたいと言ってもやめさせてくれなかった結果、X社の手数料によって多大な損失を被りました。納得がいかないのですが、私はあきらめなければならないのでしょうか。

解決の流れ

①お問合せ 

上記のような被害パターンに「少しでも当てはまっているかも」と思われる方は、お気軽にお電話ください。丁寧に対応させていただきます。

 

②来所による法律相談

まずはご来所いただき、詳しい事情をお聞きします。
 

③取引内容の分析

取引内容に違法性が高く、被害回復の可能性が見込まれる場合は、正式に受任し、分析を行います。具体的には、業者側から委託者別先物取引勘定元帳・委託者別証拠金等現在高帳を取り寄せ、取引内容を分析した上で解決方針を立てます。場合によっては、取引内容の分析だけを先にご依頼いただき、被害回復の可能性がどの程度あるかの予想がついた段階で、正式にご依頼いただくかを決めていただくこともできます。

当事務所は、分析ソフト(玉の聖徳)を使って、より詳しく分析することが可能です。

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銘柄分析結果、銘柄分析比較表など
法性を判断するために、全取引の分析結果を表にまとめ、特定売買比率、手数料化率、売買回転比率を算出します。
  両建てグラフ
両建てとは同じ商品について売りの取引(玉)を建てつつ、買いの取引も建てることです(売りと買いが逆の場合もあります)。
この取引をすることによって、手数料のみを取られてしまう結果になることがあります。
このグラフは、上下で売りと買いの取引状況を表しており、両建て状況を図に表したものになります。

 

④手仕舞い

現時点で取引を継続されている場合は、全取引を終了させ(手仕舞い)、損害額を確定させます。中にはなかなか手仕舞いに応じようとしない業者もあるので、手仕舞いの指示の会話を録音するか、または弁護士が手仕舞いを内容証明郵便で通知します。証拠金の残金があれば、全額送金してもらいます。
 

⑤証拠保全

業者によっては、証拠書類を偽造・変造したり、顧客側に有利な証拠(たとえば、商品取引員が断定的判断の提供をした会話が含まれている会話録音テープなど)を任意に提出しない場合もあります。そのような場合には、証拠保全の手続をとり、有利な証拠を確保します。

 

⑥弁護士による交渉

業者に対して損害賠償を請求する内容証明郵便を弁護士名で出します。その上で、弁護士が代理人として業者と交渉します。
示談が成立する場合は、示談書を作成します。

 

⑦民事訴訟の提起

交渉がまとまらない場合は、業者に対し、損害賠償を求める民事訴訟を提起します。

 

弁護士費用

①調査・分析

10万円+消費税(1社につき10万円+消費税)

分析ソフト(玉の聖徳)を使い、被害回復の可能性がどの程度あるかを分析します。

 

②訴訟

着手金 30万円+消費税

報酬金 経済的利益の16%+20万円+消費税

※調査・分析から受けた場合、調査・分析費用を着手金から引かせていただきます。

 

③あっせん 

着手金 20万円+消費税(1社につき20万円+消費税)

報酬金 経済的利益の16%+消費税


当事務所は先物取引被害について無料でご相談に対応しています。どうしようもないと諦めずに、当事務所にご相談ください。